携帯端末の普及はめざましく、今後、中山間地域に在住する高齢者の有効な情報ツールとしての活用が見込まれている。そこで本研究では、どのような特性を持った中山間地域に在住する高齢者が、将来的に携帯端末を有効に利用しているのかを明らかにすることを目的とした。その結果、中山間地在住の高齢者の携帯端末の利用率は半数強と総務省の全国調査の結果に比べるとかなり低率であり、メールにも利用している者がその約半分、メールに加えインターネットにも利用している者は約6%程度であった。そうした状況の中、もともと年齢が若く、社会的活動が盛んで、学歴が高い者の方が、携帯端末を電話のみならずメールやインターネットを駆使して利用していることが示唆された。(植木章三, 佐藤敬広, 片倉成子, 犬塚剛, 吉田裕人, 安齋紗保理, 柴喜崇, 本間洋子, 芳賀博)