フレイルが地域高齢者の医療・介護費用に及ぼす影響を分析し、介護予防を目的とした自治体主催の教室活動などによって自立した高齢者がフレイルを予防できるかを調べた。独自に開発されたフレイルのスクリーニング指標を使用し、北海道美唄市在住の介護保険の認定を受けていない75歳以上高齢者の年間医療費と市特有の介護予防事業(貯筋体操自主グループ活動)のフレイル予防効果を調べた。フレイルの有無別にみた平成29年度の1人あたり平均医療費は、フレイル「あり」群が約82万円、「なし」群が約52万円と「あり」群の方が有意に高額で、介護予防事業のフレイル抑制効果の傾向も認められた。(吉田 裕人, 植木 章三, 犬塚 剛, 佐藤 敬広, 安齋 紗保理, 柴 喜崇, 芳賀 博)