本研究では、聴覚特別支援学校を対象とした質問し調査を実施し、センター的機能の現状と課題について検討を行った。その結果、センター的機能の取組において中心的役割を担っている地域支援担当教員のほとんどが、乳幼児教育相談や学級担任等、校内の業務を兼務していることが明らかとなった。そのため地域支援担当教員が地域支援を展開していく上で、校内の業務との調整が困難であり、遠方の症・中学校等へ訪問するための時間を十分に確保できないという問題が示唆された。今後、聴覚特別支援学校のセンター的機能をさらに充実させるためには、高い専門性をもつ地域支援担当教員の増員あるいは専任での配置について検討していくことが期待される。