近年、高校における通級による指導を実施する学校が少しずつ増えていることや、小・中学校の特別支援学級が増加していることを受けて、小・中・高校で開かれる特別支援教育の研修会に呼ばれることが多くなりました。
そこでよく聞かれるのが「自立活動とはどのような指導のことなのですか」という質問です。
特別支援学校の学習指導要領、幼稚部教育要領に示されている自立活動とは、小学校等にはない指導の領域であり、児童等が自立を目指し、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服しようとする取組を促す教育活動です。しかし、ほとんどの先生は、自身が自立活動の指導を受けた経験はありません。また、自立活動には教科書がないこと、学習指導要領に示されている内容が国語や算数などに比べると大変抽象的であることもわかりにくさに繋がっています。本稿では「自立活動とは何か」ということを説明したいと思います。