大学では「教育実習の事前指導」という時間があり、そこで学生に模擬授業をさせてみる機会があります。
また、教員採用試験では、面接や小論文に加えて模擬授業を行っている自治体が多く、例年、夏になると「模擬授業の練習につきあってください」と指導案をもってくる学生がいます。
多くの場合、子どもが眼前にいることを想定して、導入部分の授業をすることになります。受験生や面接官が子ども役を務めることがありますが、中には子どもなしで「エア授業」(目の前に子どもがいる想定で発問をする授業)を求められる場合もあります。
現職の先生であれば、担当している子どもの実態を踏まえて、発問に対して帰ってくる答えをイメージするのは、そう難しいことではないと思いますが、指導の経験が少ない学生にとっては、練習が必要になります。
本稿では、聾学校1年生の国語「大きなかぶ」の模擬授業を見て、私が感じたことを紹介させていただきます。