論文

基本情報

氏名 冨樫 進
氏名(カナ) トガシ ススム
氏名(英語) Togashi Susumu
所属 教育学部 教育学科(中等教育専攻)
職名 准教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「藤原仲麻呂における維摩会――天平宝字元年の奏上をめぐって――」(査読有)

単著・共著の別

単著

概要

興福寺の維摩会は、『維摩経』の功徳によって重病を快復することが出来た藤原鎌足によって創始され、父鎌足同様『維摩経』供養によって重病を克服した不比等によって再興されたとする縁起がよく知られている。しかし、仲麻呂が維摩会興隆を企図して孝謙天皇に対して発した奏上文の中では如上の治病説話に関する言及を藤原氏内部に限定された私的要素として払拭すると同時に、維摩会を朝廷と藤原氏との不二の関係を象徴する儀礼として位置づけた。このような操作は、仏教が神祇信仰に代わりうる政治イデオロギーとして一層の進化・浸透を遂げたことの現れであると言える。
pp.100-117

発表雑誌等の名称

『日本思想史学』第37号(日本思想史学会)

発行又は発表の年月

200509