看護学生が皮下注射と採血を初めて実施する学内演習において、血圧値、心拍数及び気分の変化を測定し、演習中の精神的ストレスによる生理・心理的反応の機構を検討した。皮下注射・採血、患者役、看護師役のいずれにおいても、針刺入前には血圧も心拍数も増
加していた。皮下注射・採血どちらの場合にも看護師役の施行前の心拍数が著明に上昇した。気分調査では、“緊張と興奮”、“不安感”が全体的に高かった。採血時の“緊張と興奮”、“爽快感”、“抑うつ感”の施行前後の変化が大きかった。
p.245-252
渡邊生恵、杉山敏子、柏倉栄子、田多英興