個人や社会の負の側面,暗部を映す行為と言える犯罪や非行という現象を分析し,それらを形作る動因や誘因を見出し,予防や低減ないし解消して行く方法を学ぶ。またその臨床活動や家庭内紛争の調整においては,一般の心理臨床による福祉的・教育的作用を基本としながら司法的作用を導入することが不可欠となるため,それらの作用や効果の違いを踏まえて,先行研究や事例研究,ロールプレイを通じて実践的方法を修得することになる。素材は,犯罪学や犯罪社会学,法律学、罪や刑罰の歴史的な概観を含めた犯罪・非行心理学や家族心理学、家族法の基本的な理論から、それを応用した実践的な方法論までを視野に入れ,学生の関心に留意しながら文献や課題を選定する。