この研究は、新型コロナウイルス感染拡大期における相談援助実習の教育効果を検討することを目的とした。2020年度の全面学内型実習と2021年度の学内・現場の混合型実習に対する学生の自己評価を比較した。調査はWebアンケートを用い、2020年度は210名中151名(回収率73.9%)、2021年度は227名中126名(回収率55.5%)が回答した。結果、混合型実習の方が福祉の仕事へのイメージ、学びの自己評価、実習満足度が高いことが示された。特に、全面学内実習で低評価だった項目が混合型では高評価を示し、ソーシャルワークの現場で学ぶことの重要性が示された。今後は通常期の実習と比較し、代替実習の教育効果の明確化と非常時下における効果的な実習方法の検討が課題である。