数学のよさやおもしろさを実感できるように授業改善に必要なことは,子どもが,じっくりと問題から課題を見つけ,課題解決のために学んだことがどのように働くかという体験ができるようにすることである。さらには,試行錯誤した結果,どのようなことがわかり,これからどのようにすべきかを認識し,粘り強くじっくりと考える時間を確保することである。
『子どもの「気付き」「発見」を生かし,課題解決のための試行錯誤する活動に,既習事項を活用して意味づけたり,新たな決まりや法則を見つけて,それを言語化し,その過程を振り返ったりすること』を数学的経験と定義し,子どもたちの学びの現状から,子どもたちの「気付き」や「発見」を生かしながら,試行錯誤を行う場を設けて,そこでの数学的経験を生かした授業について論ずる