学習指導要領の改訂に伴い,観点別学習状況の評価の観点が,すべての教科で共通となり「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点となった。そのうち,とりわけ「主体的に学習に取り組む態度」の観点については,従前の「関心・意欲・態度」の観点との共通部分と異なる部分を理解しながら,新たに加えられた「粘り強い取組」「自らの学習を調整」するという二つの側面については,何をどのように,どんな規準で評価していくかということが大きな課題である。本稿では,これらの課題について考察するとともに,「主体的に学習に取り組む態度」の育成とメタ認知能力との関係について論ずる。