刑部(1998)は、気になる子どもの様子として、「設定保育に参加しない」「友達とのトラブルを繰り返す」といったエピソードを示している。池田ら(2007)は、保育士への調査から、気になる子どもの特徴を言語、行動、社会性、情緒、対人トラブル、生活習慣、常同行動の7領域に分類し、その背景が多様であることを示した。筆者らは東日本大震災後、巡回相談や研修を通じて支援を行ってきたが、先行研究で指摘される特徴に加え、運動機能の未熟さやアタッチメント形成の未熟さが共通して観察された。そこで、アタッチメント形成過程を評価する尺度の開発を試みた。予備観察の結果、①信頼関係の構築、②アタッチメント対象への攻撃、③対象からの離脱と探索行動の発現、という3段階の変化が確認されたため、各段階に対応する尺度を作成した。本報告では尺度開発の結果を示すとともに、発達検査と組み合わせた事例について、力動的心理学および発達心理学の観点から考察する。