喘息発作の初期症状らしき状態や客観的測定値が観察されても、その情報を伝えるまで喘息児自身は発作発生を認知していないことが多い。主観的症状と客観的測定値との間に解離が生じており、自己管理遂行上の妨害要因となる。本研究は、その解離状況を行動観察、口頭報告、ピークフロー測定値との関連から検討することであった。その結果、発作発生時には「発作」を認知していないことも多いが、「いつもと違う」報告や行動を示すことが明らかとなった。これは身体状況の変化の認知と、自立活動の内容を検討する上での有効な資料となる。村上由則・斎藤美麿