病弱教育・肢体不自由領域を主たる対象とする特別支援教育専攻学生の障害理解促進と、自作可能な疑似的「困難体験」につながる教材開発と、大学等における授業内容・方法に関する一連の実践研究である。血友病性関節症の関節モデルを提示し、その作製・改善と使用した授業経過を分析した。教材は、運動時の「痛み」などの困難・不安・躊躇を「体感」させることを目的としているが、作製された教材が引き起こす「痛み」疑似体験は困難理解を促進すると推察される一方、主観的体験の評価と共有化の難しさも示唆された。村上由則・菊池紀彦・八島 猛・大江啓賢