東日本大震災における慢性疾患患者の対応と課題‐血友病患者の事例を通して‐
東日本大地震は、慢性疾患患者・障害者にもさまざまな影響を及ぼした。本研究は、東北地方の中心的大都市において被災し「帰宅難民」となった、1名の血友病患者を事例として取り上げ、震災直後の混乱時期における血液製剤の確保にいたる経過と身体状況の安定化のための措置・方略についての7日間の経過報告である。それを踏まえ、慢性疾患患者・障害者の緊急時における適応の基盤としての、ネットワークの多層性、物理的環境の安定性の確保、日常的な安定した対人環境の重要性を検討・指摘した。
宮城教育大学附属特別支援教育総合研究センター研究紀要,6,39-50.