てんかんは病理的には脳神経の過剰発射活動であるとされ、それに対する医療的対応はこの過剰活動を抑制することである。一方教育の立場では、子どもにおける情報の入力・処理・出力の困難と理解するべきである。入力系の問題は、授業内容の情報のみならず生活上のさまざまな指示や信号の理解困難である。出力系の問題は、まとまりをもった動作・行動の遂行のみならず身辺処理上の困難にもつながる。学校教育は「発作」に対する安全性の確保は言うに及ばず、子どもの学習・発達を支える認知活動、運動動作の領域への支援の視点を持つことが求められる。