障害への適応-適応の起点と維持
障害の受容とは何かについて、治癒しない慢性疾患に対する生活行動上の適応の視点から論じた。適応がどのような起点で生じそれをいかに維持し得るのかについて、理論的な検討を行った。セルフコントロールにより、能動的な適応が多少でも可能となることが起点となり、病気を抱えつつも自らの生活のQOLを向上させる機会を得ることで、コントロールを継続する動機づけがオペラント行動の原理により強化される状況が生じる。これが適応を維持するメカニズムであることを論じた。
障害児治療教育研究室紀要,11,1-9.