その他

基本情報

氏名 村上 由則
氏名(カナ) ムラカミ ヨシノリ
氏名(英語) Murakami Yoshinori
所属 教育学部 教育学科(初等教育専攻)
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

血友病患者QOL調査結果:「III.心理・社会状況について」(基礎編 ・応用編)

単著・共著の別

共著

発行又は発表の年月

202103

発表学会等の名称

厚生労働省行政推進調査事業・「非加熱血液凝固因子製剤によるHIV感染血友病等患者の長期療養体制の構築に関する患者参加型研究」分担研究・「血友病患者のQOLに関する研究」令和2年度QOL調査報告書.39-90.

概要

血液凝固異常により関節内出血が頻発し、身体障害状況を呈することが多い血友病児・者を対象に、調査委員会が作成したQOLアンケートをWeb上で実施、その結果を分析・検討した。
基礎編:学校生活では長期欠席が激減し、体育系部活動に多数参加し、良好な友人関係を築いている姿が浮き彫りになった。しかし、重症者は友人に理解されにくいと感じ、進学に不安を強く感じている傾向もあり、進歩した治療のQOL向上の恩恵は一律ではないことも明らかとなった。職業生活では、以前の調査と比較すると、20年間に確実に就労者は増加している。就労者の職場の楽しさ、同僚や通勤に対する感覚は、一般的な調査に近い結果となっている。一方、不安については40代から病状や通院への不安が急増し、特に重症の人はこの頃から体の健康意識を低下させている。
応用編:健康感と不安との関連について分析すると、「患者自身による健康状態の評価が低いほど、仕事上で抱える不安や心配が多くなる」あるいは「仕事上で抱える不安や心配が多いほど、患者自身による健康状態の評価が低くなる」傾向が示された。「体・心・全般の健康状態」の評価と「将来への不安」の関連を検討すると、健康状態の評価が低い者ほど、将来への抱える不安や心配が多くなる傾向が示されました。特に「身体的に不自由になること」、加えて「困窮」「治療費の有償化」などの経済的な不安を強く持っていることが明らかとなった。小島賢一・村上由則・小粥美香