本稿では、東北福祉大学特別支援教育研究センターにおける新規相談を対象に、発達障害児の親の相談内容について年齢を軸にした視点からまとめ、親の支援ニーズについて検討した。その結果、親の主な相談内容は、子どもの「学習面について」「社会性について」、障害特性による「気になる行動について」、不登校などの「二次障害について」「将来について」「学校への要望の仕方について」に分類された。その結果、年零段階により相談内容の違いが見られた。「学習面について」は、中学生で最も多く相談されており、「社会性について」は小学校3・4年生で最も多く相談されていた。障害特性による「気になる行動について」は小学校1・2年生で最も多く相談されており、「二次障害について」は中学生で最も多く相談されていた。また、優先支援として、社会性に対する支援と、子どものメンタル面に対する支援を親は重要視していることが明らかとなった。
総p.148pp.131-141
新村享子・黄淵熙