小・中学生の発達障害児の母親の集団面接場面での語りを学齢ごとに整理し、支援のあり方について考察した。母親の語りの内容は、対人面、学習面、障害特性、子どものメンタル面についての心配事と、成長を感じたこと、学校に関すること、先を見据えての心配事、母親としての心情に関する発言に分けられた。また、成長とともに一つの悩みや心配事が解消されると、さらに別の課題が現れていた。発達障害のある子どもの母親支援のあり方として、直接対話する機会を継続的につくり、親の感情面にも配慮しながら子どもの成長を共に見守っていく支援の必要性が示唆された。同時に、他者の悩みに共感し、学びあうことのできる集団面接の場も重要であると考えられた。
総p.64pp.47-52