本稿では、東北福祉大学特別支援教育研究センターに昨年度申込のあった新規相談のうち、学齢児童の保護者を対象とし、件数や相談内容の分析・整理をすることで大まかなニーズを捉えることを試みた。それを踏まえたうえで、発達障害のある児童生徒の保護者が学校以外の相談機関(第三者的立場の相談機関)の一つである本センターを利用する理由について考察した。その結果、①本センターで行われているソーシャルスキルトレーニングや個別学習指導などの子どもへの直接的な支援を求めていること、②学校への要望の仕方など学校との関係についての相談を求めていること、③そのほか、告知に関する問題や進路について、他の児童と保護者との関係について、保護者自身のメンタル面のサポートについてなど個々にさまざまな相談を求めていることがわかった。
総p.130pp.115-123