「発達障害児をもつ親への教師の中学移行期支援₋親の心配が解消した事例‐」

日本学校ソーシャルワーク学会第7回全国大会、四国学院大学

発達障害児の中学校移行期における支援を検討するため、以前にインタビューした発達障がいのある小学６年生児童の母親７名のうち親の心配が解消した事例があり、事例報告を行った。方法は、小学６年生の子どもをもつ母親に半構造化面接で、小学校での在籍学級、小学校で受けている支援、小学校での課題について確認後、中学進学について自由に語ってもらった。母親の語りから、小学校の担任に、地域の中学校の対応について、直接話を聞きたいことを伝え、担任が小学校の教頭を通じて中学校の特別支援教育コーディネーターと直接話す場を設定してくれた。そうして直接中学校での支援について母親が具体的に相談できたことで、心配が解消したことがわかった。母親の心配が解消された要因として、①中学校の特別支援教育コーディネーターと直接話ができたこと②具体策を多く提案してもらえたこと③この方法が無理でも別の方法を、というように二重三重の支援体制、いわば時間軸の見通しをもった対応策を感じることができたことの３点から中学校での支援体制に見通しがもて、支援してもらえると感じることができ心配が解消されたと考えられた。