発達障がいのある子どもへの支援活動のうち、スクールソーシャルワーカーと連携のあった事例について報告し、地域における職種間の連携のあり方について考察した。対象はX年からX+2年まで関りのあったASDと診断を受けた9歳の児童とその母親である。本児は学校でもトラブルが絶えず母親は学校に出向いて見守っていたが、スクールソーシャルワーカーとつながることができ校内ケース会議が開かれた。報告者らも支援者として校内ケース会議に参加し、母親、学級担任、スクールソーシャルワーカーと様々な場面での児童の様子の情報共有を行うことで多面的に本児を理解するようになった。また、母親への対応についても検討がなされ、その結果、母子ともに落ち着き、子どもは家庭でも学校でも適切な行動をとるようになった。連携とは、問題の本質を共通理解することから始まることが示唆された。鈴田泰子 氏家享子