発達障害のある小5男児の一事例から、複雑な問題を抱え支援が困難な家庭状況にある発達障害児を見守る支援のあり方について考察した。両親、兄、対象児の4人家族であるが、地域に頼れる親戚もなく、父親は担任赴任、母親は精神疾患を抱えており、兄は不登校、本児は発達障害があった。支援者が学校訪問を行い対象児と担任の関係構築に関して支援し、学校での不適応状態は改善された。一方で、体調のすぐれない母親と兄への対応など家庭での環境調整について、スクールソーシャルワーカーや医療機関、民生委員が対応して継続することを確認するも、大きな変化は見られなかった。経過から見守り支援のあり方について考察した。氏家享子 鈴田泰子p38-39.