「在宅要支援・要介護高齢者の作業療法における包括的環境支援の効果-ランダム化比較試験による検討-」
第47回日本作業療法学会
本研究では、在宅要支援・要介護高齢者を対象としたランダム化比較試験を実施し、包括的環境要因調査票を用いた支援の効果を検討した。その結果、運動療法を中心としたリハビリテーションと比較して、主にクライエントの役割や社会的側面の健康関連QOLが有意に向上し、作業療法における包括的環境支援の有効性が明らかとなった。これは本人にとって必要な環境が提供されることで、その人の要求水準に近い役割が達成されるという作業的変化が生じたためと解釈できる。籔脇健司、藤岡 晃、大西晃二、稲垣成昭、稲垣陽子