看護学生の教員への信頼感と学習動機づけを調査し、その関連を検討することにより、教育実践の質の向上に寄与する示唆を得ることを研究の目的とし質問紙を用いてWeb調査を行った。看護大学生47名を対象に調査を実施した。その結果、38名から回答が得られ、(1)看護学生の教員に対する信頼感の下位尺度である「安心感」は学習動機づけの下位尺度である「内発的調整」と正の関連を示し、(2)「不信」は「外的調整」と正の関連を示した。(3)「役割遂行評価」は学習動機づけのいずれの下位尺度とも関連は認められなかった。(4)自律性の程度を示すRAIは「安心感」と正の関連を、「不信」と負の関連を示した。教育的支援として、学習動機づけを高めるために「安心感」は特に重要な因子であり、「不信」は学習動機づけを低下させる要因となり、教員は学生の学習動機づけを促進するために、安心感が得られる信頼に値する存在であることが求められることが示唆された。