看護学生の学習動機づけに関する研究の内容を明らかにし、今後の教育的支援と研究課題の示唆を得ることを目的に、医学中央雑誌を使用し文献レビューを行った。9件の論文が抽出され、内容を分析した結果、看護学生の学習動機づけは、自律的な学習動機づけと統制的な学習動機づけの両方において、低学年(1,2年生)のほうが高いという特徴があった。また、自律性欲求の自己決定欲求、自尊感情および自律的な友人関係への動機づけが自律的な学習動機づけを促進していた。基礎看護教育の教育内容と学習動機づけの関連においては看護技術演習と看護への内発的動機づけが正の相関にあるとされていた。教育的支援として、学生教員間の安定した関係性の中での自己決定欲求を充足すること、基礎看護教育の教育内容では、看護技術演習が看護学生の学習動機づけを高めるために有用であることが示されていた。今後は、看護師志望の動機づけと学業成績との関連を検討する必要性が示唆された。