その他

基本情報

氏名 鎌田 美千代
氏名(カナ) カマタ ミチヨ
氏名(英語) Kamata Michiyo
所属 健康科学部 保健看護学科
職名 講師
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

看護学生の多重タスク実施前後の記憶保持に与える要因の検討~漢字・数字・片仮名・アルファベットの単語による比較~

単著・共著の別

共著

発行又は発表の年月

201511

発表学会等の名称

第10回医療の質・安全学会学術集会(幕張メッセ)

概要

【目的】看護業務における多重タスク実施の際に、記憶保持に負荷がかかることが、エラーの誘発要因になっている。基礎看護教育においては、卒後を見据えた、多重タスクを正確に実施できるような教育が必要である。本研究の目的は、看護学生が多重タスク実施時の記憶の保持に与える要因を検討し、エラー防止教育のエビデンスを示すことである。
【方法】対象:A大学看護系大学生2~4年次学生20名。実験の概要を集合的に説明し実験協力者を募った。実験方法:看護業務を主課題、多重タスクを副課題とし、独自に作成したリーディングスパンテスト(以下RSTとする)を用いて、主課題実施直後に回答した場合と、回答しなかった場合の単語の正答率を比較した。副課題には主課題で記憶した単語の想起を妨げる目的で、記憶の保持と別の作業を同時に実施する多重タスクの状況を設定した。分析は、RSTの正答率を測定し、主課題直後の回答の有無および単語の種類(漢字、数字、片仮名、アルファベット)ごとの正答率の平均値を比較し分析を行った。倫理的配慮:本研究は実験協力者に対して、目的や方法等の研究の内容を口頭および文書にて説明し同意を得てから実施した。本研究はA大学保健看護学科の倫理審査委員会の承認を得て実施した。
【結果】主課題実施直後の回答有無による正答率に有意差はなかったが、数字の正答率82%と最も高く、漢字が54%で最も低い。多重タスク実施前後における主課題の正答率に有意差はなかった。
【考察】今回の実験では、看護学生が多重タスクを実施した際、記憶保持に負荷があまりなく、実施前後の正答率の正答率に有意差は見られなかったが、記憶する情報量の増加が記憶に負担をかけていることが分かった。漢字の正答率が他の文字の正答率より低いのは熟語、間違いやすい漢字などが影響していると考えた。看護学生ならではのイメージの低さや復唱時んい誤読やつっかかりなどが記憶の保持に影響することがわかり、単語の意味も理解した記憶の必要性が示唆された。
二瓶洋子、鎌田美千代、渡邊生恵、杉山敏子