抑うつ状態では意欲や関心、思考等の低下をきたすために気持ちを言語的に表現することが困難であるが、回復してからその時の状況を把握している患者もいることから、疼痛評価に用いられているフェイススケールを用いることによって、気分を表現することができるのではないかと考えた。9名の患者に使用したところ、患者は簡単に気分を指し示すことができ、これをきっかけとしてさまざまな訴えを聞くことができた。看護師も同時に使用して結果を比較したところ、患者は看護師が予測する以上に強い快、不快を感じていた。
pp.374-376
佐藤心子、菊池ヨシ子、中村令子