回復期にある脳血管障害患者の社会復帰に向け、これまでの経験を意味づけることが必要と考え、ナラティブ・アプローチとしての物語面接を実施した。その事後調査として、実施した看護師からナラティブ・アプローチの意義と課題を調査した。看護師19名(回収率86.4%)の回答から、ナラティブ・アプローチの意義として、患者の変化がもたらされ、看護師が患者の思いを理解することにより看護師のケアが変化したとの回答を得た。ナラティブ・アプローチが患者−看護師の相互変容をもたらすことが示唆された。課題としては、語りを聴く姿勢を身につけること及び面接時間を確保することであった。
中村令子、石鍋圭子、藤田あけみ、宮腰由紀子、石川ふみよ 他