本研究の目的は、看護教育における自然科学系科目の教育内容、学習特性、教育方法および課題を明らかにすることである。看護教育に関する国内外の文献10件を対象に文献研究を行い、内容分析を実施した。その結果、解剖学・生理学を中心とする自然科学系科目は、看護アセスメントや看護判断を支える基盤的知識として位置づけられていた。一方で、知識を臨床場面に統合して活用することの困難さや、講義中心の教授法、基礎科学科目と看護専門科目との連携不足などの課題が共通して指摘されていた。文献からは、ケース連動学習やPBL、シミュレーション等の臨床文脈を重視した教育方法が、知識統合を促進する可能性が示唆された。中教審(2008)の「学士力」の観点からも、自然科学系科目は看護学士としての思考力・判断力・実践力を支える基盤として、カリキュラム全体の中で再検討される必要がある。