ふくしまこども食堂ネットワークから提供を受けた調査データの二次分析を行い、こども食堂の現状とが子どもたちの安心した「居場所」となるための課題について検討を行った。その結果、子ども食堂が子どもにとってのサードプレイスとなるためには、一人ひとりの子どもと向き合い子どもの話に耳を傾けてくれる大人、悩み事を相談できる程度の関係性が構築された大人の存在の必要性が示された。さらに、距離的な「通いやすさ」も重要なファクターであることが明らかとなった。利用できるかは子どもの徒歩圏内に子ども食堂があるかどうか、社会資源への接近性の問題がある。子ども食堂が子どもにとってより使いやすい場となるためには、「資金」「人材」を含めた行政によるさらなるサポートの拡充が求められる。(pp72-86)