本研究は、子ども食堂の実体把握に関する調査結果の中から、活動者の考えや意見が表現された「自由記述回答」を分析対象とし、地域福祉活動が抱える課題と今後のあり方について検討を行った。分析の結果、多くの子ども食堂が「人」や「場」、「資金」、「情報」といった資源の安定的確保や専門的知識の不十分さなどに課題を抱えており、活動の維持・発展に困難を有していることが明らかとなった。今後は、地域住民同士の新たな支え合い(共助)の拡大を図るとともに、地域福祉活動を支え、共に生活課題に対応していくことのできる協働の仕組みをいかに構築するかが問われいる。
村山くみ、阿部裕二、千葉伸彦