本研究の目的は、社会参加活動をしている老年期にある人の生活行動の変化を明らかにすることにある。そのため、2009年度から2013年度までのシニア大学参加者1271名(質問紙調査において欠損値のある者を除している)を対象とした分析を実施した。その結果、基本属性では、5年間の中で男性参加者の減少に有意差が示された。また、参加者の平均年齢も優位に上昇し、定職に従事している者が減少していることが明らかとなった。この他、朝食を毎日摂取する者が減少傾向にあることが示された。高齢者の食事回数が減少することに関連する要因は生活形態などさまざまにある。健康維持のため食生活に目を向けた健康指導をより重要視することの必要性が今回の分析により示唆された。
総p.82pp.59-64
百瀬ちどり、畔上一代、村山くみ