「災害ソーシャルワーク理論」の体系化に向け、災害時におけるソーシャルワーカーの具体的機能及び機能特性を実証的に明らかにすることを目的とした研究である。インタビュー調査の結果、18のコアカテゴリーが生成され、それらを概観すると、①ソーシャルワークの本質的な機能が浮き彫りになっていること、②現状のソーシャルワーク機能は制度の枠組みや機関の機能に制約されていること、③災害時のソーシャルワーク機能は、その時点での対応のみならず、先の展開を想定した働きがみられること、④災害時には当事者や地域の関係者の力を最大限に活用する傾向が顕著であること等が明確となった。
村山くみ、藤井美子、佐々木敦、米山珠里、嘉村藍、岩間伸之、白川充