大学生を対象に4~6コマの絵描写タスクを用いたストーリーテリング活動ベースのスピーキング指導を実践し, 授業評価, 教材・学習形態・学習場面における効果度, 学習意欲と知識・スキルの変化に対する自己評価から協同学習との親和性について検証した. 結果, 実践授業は「学ぶ価値がある」「役立つ」といった有用感と「満足な」「楽しい」といった好感度が共に高く, 効果度についても学習場面で多少の違いはあるが概ね高い評価を得ており, 協同学習に適した授業だったと言える. 一斉学習や個人学習を含む多様な授業形態, 実践的で既習の言語知識が創造的に活用できる課題の設定と継続的活用, 学習者同士で言語に関する話し合いが生じるグループ学習, などの要素が肯定的な学習態度と知識やスキルに対する自己認識に良い影響を与えていた.
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