日本人大学生60名(初中級レベル)を対象にStorytelling-based English lessons を立案・実施(1学期間)し, スピーキング・パフォーマンスと学習情意面の発達変化を検証. 学習者のスピーキング・パフォーマンスにおいては, 語彙の多様性と正確さが大きく向上したものの, 複雑さと流暢さの有意な向上は見られなかった. また発話量(idea unit数)とつなぎ語の使用が大きく改善され, 単純な構文を使ってはいるが, つなぎ語を使ってある程度のまとまりのある発話していた. ストーリーテリングを使った授業に対しては肯定的に評価しており, 学習情意面の変化についても「楽しかった」「話す事に対する抵抗が少なくなった」等を自覚していることが分かった. だが, 一般の英語学習や英語使用に対する情意面で向上が見られたのは「不安」と「自信」の2項目であり, 「動機:態度」「動機:意欲」については有意差が見られず, 「動機:努力」については有意に低下していることがわかった.