本稿の目的は、新たに示された「2025年以降における地域医療構想」ついて解説し、問題点を検証することである。
現在、制度化されている地域医療構想は2025年以降も取り組みを継続していく方針であることが示された。2025年までの取り組みであった現行の地域医療構想は、次の目標を2040年に定めて継続される。現行の地域医療構想の課題についても示されたが、必要病床数の算出方式について、その妥当性は検討されていない。本稿での分析の結果、現行の必要病床数の算出方式<!--[if !vml]--><!--[endif]-->には入院受療率や人口推計に大きな問題があることが明らかとなった。本当は必要であったにもかかわらず、算出方式が間違っていたために病床を削減してしまうことのないよう、2025年に向けた現行の地域医療構想における必要病床数の算出方式の妥当性を再検討することを強く望む。