論文

基本情報

氏名 佐藤 英仁
氏名(カナ) サトウ ヒデノリ
氏名(英語) Sato Hidenori
所属 総合福祉学部 福祉行政学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「なぜ「特定看護師制度」創設は見送られてしまったのか」

単著・共著の別

単著

概要

厚生労働省の「チーム医療推進会議」は2013年10月29日、「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」から提出された「特定看護師」にかかる最終案を了承した。2010年5月12日に開かれた「第1回チーム医療推進会議」では、国の資格として「特定看護師制度」を創設することをめざし、「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」を設置して検討が始められた。3年半の議論で当初の方向性は大きく変わり、途中「看護師特定能力認証制度」に修正され、最終案でまとめられたのは「特定行為に係る看護師の研修制度」を創設することである。これは「特定看護師」という新たな国家資格を創設するものではない。つまり、「特定看護師制度」は創設が見送られ、その代替案として「研修制度」の創設が決定したと言える。では、なぜ「特定看護師制度」の創設は見送られてしまったのだろうか。
本稿では、「特定看護師」にかかる最終案の概要を整理したうえで、「特定看護師制度」の創設が見送られた背景について考察した。「特定看護師制度」が見送られた背景は2つある。1つ目は、日本医師会をはじめとする医療職団体の反発があったからである。2つ目は、現在においても医師の「具体的な指示」のもと、非常に多くの医行為を看護師が行っていることが「看護業務実態調査」で明らかとなったからである。
pp.2-15

発表雑誌等の名称

『月刊国民医療』(No.316)

発行又は発表の年月

201405