まず、医師不足の現状についてOECDデータを分析した結果を示した。次に、「勤務医労働実態調査2012」で得られた個票データを統計的手法で分析した結果を報告した。医師の離職意識を改善するための政策的インプリケーションとして、以下の4つを提示した。
①1日の労働時間や時間外労働を減らすことや休暇を増やすことよりも、宿直回数を減少させることが有効である。
②毎日の休憩時間をきちんと確保できるような環境を作ることが有効である。
③医師の健康状態の改善を図ることも離職意識の改善につながる。
④女性医師への対策の重要性も確認された。