「『言語起源論』と『エミール』におけるルソーの言語論」
言語神授説の失墜に伴い、言語の起源とその発展について哲学者たちがその思索を傾けていた。18世紀フランスにおけるルソーの言語論と言語教育論を考察した。その特徴は、言語の問題を通して社会の在り方および人間の在り方を問題にしたところにある。本論文では、言語は人間相互の感情の共有にこその本来の機能があるとするルソーの所説に沿い、近代社会の問題点、理性主義的言語教育への批判点を明らかにした。pp.111-126
『研究集録第13号』東北大学教育学部、111頁~126頁