東日本大震災における津波被災地の社会福祉協議会職員が、今後の地域の復興に向け、地域福祉推進を推進していく意欲を有することができるための要因を探るため、フォーカスグループインタビューを複数回実施し、発言内容から変化を確認できた事項を抽出して分析を行い、地域再生意識の要因を探った。その結果、地域再生に関する使命感や復興公営住宅において安心して生活できるようにするための条件整備において、社会福祉協議会の役割を意識すればするほど地域再生意識は強化され、内容が焦点化されかつ具体的な役割が明確であるほど意識が強化されることが明らかとなった。一方でこのためには、政策的な要素に左右されやすい点も明らかになった。
「東日本大震災津波被災地における地域再生意識の強化要因に関する一研究」pp.41-60