本研究は、A市で著者とともにC仮設住宅でボランティア活動をおこなった学生の活動記録を整理する。2014年度に56名2016年学生7名。事前学習の必要性、被災地でのボランティア活動の教育的効果、ボランティア活動のコーディネートの3点から考察する。被災地ではコミュニティの形成が強く望まれているが、コミュニティの形成に至る過程を考えることで、学生はこれから取り組むボランティア活動の意義を考えることにつながるだろう。
学生の被災地でのボランティア活動は、被災者を支援することばかりでなく、自らの力を高めることにもつながっている。また、直接的な支援ばかりでなく、「被災地の生産物を購入する。」や「自分の目で見た被災地の現状を周囲の人に伝えて風化させない。」など、自らに可能な支援を考える機会にもつながった。