本研究は、復興支援教育プログラムの開発を目指す第1報であり、東日本大震災の被災地でボランティア活動に取組んだ学生の活動記録を基に、体験と学びを整理した。その結果、学生は、被災地の実情を目にしながら、被害者との関わりを通して、自己覚知することにつながった。また、学生はボランティア活動への参加意欲が高まり、継続的な支援の必要性を感じることや、自らのボランティア活動体験を他者へ伝えるなどの意識が芽生えていた。学生が被災地でのボランティア活動を語ることも震災の風化を防ぎ、継承する教育につながっていくことを述べた。
pp.389-400
阿部利江、小崎浩信、小抜 隆