本研究は、仙台市内で福祉避難所を運営した障害者福祉センター3ヶ所の職員10名にヒアリング調査を行い、福祉避難所の在り方を検討した。その結果、5点(①福祉避難所の運営など、②支援にあたって配慮に心がけたこと、③食事、トイレ、清拭、睡眠、④健康維持・医療、⑤福祉避難所退所後の生活への準備)の期待できることやこれからの課題を挙がった。他の福祉避難所の運営について検討を加える必要があるが、今後は、地域住民との話し合いを重ね、地域の中で支え合う関係や共通理解を深めることで、同一地域における指定避難所と福祉避難所の密接な連携が可能と考えた。そして災害時要援護者への支援の充実を図ることができると述べた。
pp.107-117
阿部一彦、阿部利江、渡邊純一、千葉伸彦、三浦剛