本研究は、学生が実学臨床教育プログラムを通して、実習開始6ヶ月、12ヶ月、18ヶ月後の経過を追い、質問紙調査を用いて、教育プログラムの評価を行った。その結果、学生には社会福祉施設での実習に対する学習意欲が高く、実習内容を振り返ることやこれからの取組みを整理する時間を疎かにする傾向が見られた。そして、2点(①継続的な実習を重ねていくためには、『実習プロセスファイル』を活用し、「課題や目標」の視点を明確にしていくこと。②実習内容や学ぶ姿勢を記録から確認をし、教員の指導を受けること)を課題に挙げた。今後は、学生自身が自らの成長を確かめられことで、さらに高い教育効果を生み出すことができるプログラムの検討が必要であることを述べた。
pp.97-113
阿部利江、三浦 剛