東日本大震災を経験した知的障がい児者家族が考える防災を明らからにし、これからの自然災害に備えるワークショップを実施した。その結果、避難場所の確保や移動と環境理解の難しさが課題に挙げられた。しかし、周囲の人々からの理解や配慮を感じる時間があったこともわかった。災害時にも活用できる個別支援計画の作成を進めるには、地域の中核を担う住民や福祉・医療の専門的な知識を有する人々との協同が欠かせない。地域のハザードマップと照らし合わせ、その地域や個人の対応と支援を細かく議論していくことは望ましいことであり、定期的な見直しと実践的な活動の継続が求められ、防災・減災は地域の地道な活動の積み重ねであることを述べた。