東日本大震災での災害ボランティア活動に焦点を当て、ともに支援活動をおこなった学生の気づきや学びをまとめた。延160名の学生がある避難所で支援活動に取り組み、避難所生活を体験しながら、被災者の気持ちの変化を察し、子どもたちの発達にも触れている。その結果、学生は被災者との関係性を深め、気持ちを汲み取りながら必要とされる支援を悩み考えていた。長期的な支援の必要性も理解し、社会福祉の視点から「支援」を捉え、防災・減災の視点から「生活」を学ぶ機会につながった。この避難所での支援活動は、災害ボランティアという立場ばかりでなく、被災者から「人生」を学ばせていただく学習者としての立場にも置かれ、福祉や防災を実践的な学問として考えられる時間や空間であったことがうかがえる。