本研究では、A市内小学校3校と特別支援学校1校の小学部の教員78名を対象に、障害のある(その傾向にある)子どもたちの地域生活支援に対する考えを調査から明らかにし、これからの地域生活支援の関係のあり方を検討した。その結果、障害のある(その傾向にある)子どもたちには「継続的・個別的な支援」が必要と考えられていた。しかし、その支援協力者に、「学生ボランティア」が圧倒的に期待される人材として挙げられた。生涯を見通した教育の実践を目指し、他機関、他専門職との連携をおこない、教員同士の情報の共有ばかりでなく、ネットワーク形成を図ることが望ましい。そして、一人ひとりの理解や地域資源の開発・活用を考え、計画していくことが、子どもたちの地域生活支援につながると述べた。
阿部利江、三浦 剛