本稿は、震災から一年が経過し、これまでかかわってきた支援活動とその検証などの作業の結果から、被災地の生活支援にソーシャルワークが何をできたか、また、何をすべきだったかを振り返り、被災から復興という町づくりへ向けてソーシャルワークがどのような役割をとるべきなのかを考えた。そして、被災体験過程それぞれよりソーシャルワーク機能をまとめたことに加え、ソーシャルワーク教育の視点から、学生の被災地での支援活動は、長期の時間経過に伴う環境の変化と被災者の生活の変化を気づくことができ、生活モデルにおける環境要因の影響を知るなど、災害時もソーシャルワークの原理は変わらないことを述べた。
pp.19-29
三浦剛、阿部利江